企画展
 サハリンを読む−遙か[樺太]の記憶










                                                    
 大友真志《サハリン》2008年 ホルムスク 旧王子製紙真岡工場跡
 たび重なる戦争と混乱、異文化の衝突と共存、故郷と異郷――サハリン(旧樺太)は、近代史の荒波に翻弄されてきました。20世紀前半の40年間、南半分が日本領となり、日本人が暮らしていたサハリン(旧樺太)は、新しい町並み、美しい自然をもつ未知の<新開地>として、多くの表現者達に主題を提供しました。 

 敷香(しすか)、眞岡(まおか)という異国風の地名の響き。フレップの実、蟹の缶詰、製紙工場の煙突の風景。渡り者の労働者たち、気ままな旅行者、ニヴフ、ウイルタをはじめとする北方先住民族、樺太アイヌ、残留ロシア人、そして戦後の引き揚げ者、祖国への帰還の道を閉ざされた朝鮮半島からの労働者…。 

 チェーホフの「サハリン島」から村上春樹の「1Q84」まで、「描かれたサハリン」には、20世紀の世界が直面した困難な社会的・文化的課題が横たわっています。本展では、文芸作品を中心に、写真・地図・絵葉書・映像などの資料から読み取れるこれら課題を見つめ直します。
 


〈主な出展資料〉
[書物]
・山邊安之助『あいぬ物語』(博文館、1912)
・チエーホフ『サガレン紀行』(大日本文明協会事務所、1925)
・北原白秋『フレップ・トリップ』(アルス、1928)
・宮澤賢治『春と修羅』(関根書店、1924)
・寒川光太郎『密猟者』(小山書店、1940)、『草人』(中央公論社、1941)
・譲原昌子『朔北の闘ひ』(篁書房、1946)
・李恢成『またふたたびの道』(講談社、1969)
・吉田知子『無明長夜』(新潮社、1970)
・神沢利子『流れのほとり』(福音館書店、1976)
・田中了/D・ゲンダーヌ『ゲンダーヌ』(現代史出版会、1978)
・ V・サンギ『サハリン・ニヴフ物語』(北海道新聞社、2000)
・村上春樹『1Q84』(新潮社、2009)                  ほか                
[写真]半澤中/疋田豊治/片山通夫/大友真志/石川直樹 写真作品
[地図]「日本辺海図」(英アロースミス社、1811年)ほかサハリン周辺地図
[絵葉書]「樺太十六景」(豊原・大泊北進堂)ほか戦前の樺太絵はがき


〈本展覧会のチラシ〉

 [チラシ](PDF形式:約900KB)


〈本展覧会の図録〉
 こちらをご覧ください
絵はがき〈オットセイの群〉海豹島

会期

2009(平成21)年11月21日(土)〜2010(平成22)年1月17日(日)
9:30〜17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜日(但し11月23日(月・祝)、1月11日(月・祝)は開館)、 12月28日〜1月4日


会場

北海道立文学館特別展示室

観覧料

一般400(320)円、高大生200(150)円、小中生以下及び65歳以上無料。
( )内は10名以上の団体料金


主催

北海道立文学館、財団法人北海道文学館

関連事業   

(1)文芸講演会「樺太文学」の現在

講   師 川村湊(法政大学教授)
日   時 2009(平成21)年11月21日(土)14:00開始
場   所 北海道立文学館講堂(80名)
申込方法 参加無料、11月7日(土)より(011-511-7655)にて受け付けます

(2)映像作品鑑賞のつどい 映画「樺太1945年夏 氷雪の門」

作品概要 原作:金子俊男/監督:村上三男/1974年/153分
日   時 2009(平成21)年11月29日(日)13:30開始
場   所 北海道立文学館講堂(80名)
申込方法 往復はがきに上映作品、住所、氏名、 電話番号を記入してご応募ください。
       11月15日(日)当日消印有効。1枚のはがきで2名まで応募できます(その
       際は、2名様分の氏名をお書きください)。参加無料。

       宛て先
      
 〒064-0931 札幌市中央区中島公園1番4号 「映画」係

(3)サハリンアイヌの弦楽器トンコリ演奏会〈 OKIトンコリ・ ソロライブ 〉

演   奏 OKI(ミュージシャン)
日   時 2009(平成21)年12月20日(日)18:30開始
場   所 北海道立文学館講堂(80名)
申込方法 参加無料、12月6日(日)より(011-511-7655)にて受け付けます
[本イベントのチラシ](PDF:約30KB)

(4)フィルムレクチャー 映画「北極光」

講   師 喜多香織(当館学芸員)
作品概要 原作:村上元三/監督:田中重雄/脚本・美術:新藤兼人/1941年/108分
日   時 2009(平成21)年12月27日(日)14:00開始
場   所 北海道立文学館講堂(80名)
申込方法 参加無料、12月13日(土)より(011-511-7655)にて受け付けます

協   力 東京国立近代美術館フィルムセンター
[本イベントのチラシ](PDF:約40KB)