文学館アーカイブ[2009(平成21)年度]

 常設展示室内にある「文学館アーカイブ」コーナーは、北海道立文学館に新たに収蔵された資料を、年間4回(第1〜4期)に分けて展示しています。 こちらは、常設展「北海道の文学」の観覧料でご覧いただけます。
 
 なお、1年を通して北海道の文学の概要を紹介している常設展「北海道の文学」については、こちらをクリックしてください。 

2009(平成21)年度 第1期〔平成21年4月1日(水)〜6月30日(火)〕
北の放送文化 HBC映画社 記録映画台本  

 北海道放送映画(通称・HBC映画社=現HBCフレックス)によって制作された1960年以降の記録映画の台本110冊が、HBC映画社元役員でシナリオ作家の森道夫氏から当館へ寄贈されました。
 「郷土と自衛隊」、「札幌オリンピック作戦」、「知床の詩」などのタイトルが、時代を物語ります。
 これら台本に加え、放送作家の佐々木逸郎氏(1927〜1992)旧蔵資料を中心に。当館が所蔵する北海道の放送文化に関する資料をご紹介します。

◇HBC映画社 記録映画台本
<2008(平成20)年度 森道夫氏 寄贈>

    寄贈された台本は、1963(昭和38)年から1988(昭和63)年までに制作された110冊
   です。
   ラムサール条約国への引き金にもなった「北海道の湿原」や世界遺産に指定された
   知床を題材にした「知床の詩」などの話題作、各種コンクールで受賞した脚本もありま
   す。

寄贈台本リスト 寄贈者のことば

◇『北海道放送NETWORK』
北海道放送企画室、1962(昭和37)年〜不明
<1997(平成9)年度 収蔵>

 『北海道放送NETWORK』は、1954(昭和29)年から1960(昭和35)年まで刊行されたPR誌『HBCウィークリー』を引き継ぎ、1962(昭和37)年創刊した。部数4000部、A5版、100ページの小冊子です。発行当初の内容は、北海道経済の解明が中心でしたが、次第に放送文化を中心とする総合雑誌的な編集方針が強く打ち出されていきました。


◇佐々木逸郎氏旧蔵資料
<2002(平成14)年度 佐々木耕氏 寄贈>

放送作家佐々木逸郎氏の旧蔵資料には、HBCをはじめテレビ各局との打ち合わせノートや録音テープ、放送関係新聞記事のスクラップなどがあります。それらの資料からは、北海道の放送文化の初期の息吹を感じられます。



*佐々木 逸郎(ささき・いつろう)
1927(昭和2)年11月28日〜1992(平成4)年 1月17日
 渡島管内松前町生まれ。函館高等経理学校を中退。詩人として詩誌「凍原帯」
「野生」「ATOM」に参加した。詩集に昭和53年度北海道新聞文学賞を受賞した
『劇場』などがある。
 昭和33年から9年間NHK札幌放送局の専属脚本家となり、のち日本放送作家協会員として放送(テレビ、ラジオ)と舞台作品を多く手がけた。

 

2009(平成21)年度 第2期〔2009(平成21)年7月1日(水)〜9月30日(水)〕
最期の手紙 1923年の有島武郎と波多野秋子

 
 作家・有島武郎(1878〜1923)は、1923(大正12)年、軽井沢の別荘浄月庵(じょうげつあん)で、婦人公論の記者だった波多野秋子(はたのあきこ)(1894〜1923)とともに自らの命を絶ちました。
 北海道立文学館では、2008(平成20)年12月、有島武郎、波多野秋子の往復書簡を含む二人の死の前後の資料を購入・収蔵しました。

 今期のアーカイブでは、全集未収録の資料も含まれ、有島武郎研究の重要資料と言えるこれらの資料をご紹介します。

主な展示資料

・大正11年12月6日 波多野秋子宛 有島武郎書簡
・大正12年2月11日 波多野秋子宛 有島武郎書簡
・大正12年2月27日 有島武郎宛 波多野秋子書簡
・大正12年3月15日 有島武郎宛 波多野秋子書簡
・大正12年3月17日 波多野秋子宛 有島武郎書簡  
・大正□年□月9日 有島武郎宛 波多野秋子書簡
・大正12年6月9日  波多野春房宛 波多野秋子書簡
・その他 波多野秋子写真(2枚)、波多野夫妻写真(1枚)、有島武郎名刺、
有島行郎名刺、雑誌断片、電報(2通)、波多野秋子直筆ポストカード(1枚)、
藤波文子筆秋子宛ポストカード(14枚)、ポストカード(1枚)、
波多野秋子旧蔵ポストカードケースなど21点

※書簡の翻刻は、9月初旬に発行予定の北海道立文学館研究紀要「資料情報と研究2009」に掲載いたします。

2009(平成21)年度 第3期〔平成21年10月1日(木)〜12月27日(日)〕
北海道のミステリー作家たち
              −ミステリー王国北海道
 

 常設展示内に設けた「文学館アーカイブ」コーナーでは、現在、北海道出身のミステリー作家たちを当館所蔵の図書資料を通してご紹介しています。

 今年7月に鷲田小彌太/井上美香共著『なぜ、北海道はミステリー作家の宝庫なのか?』(亜璃西社、2009年)が出版されました。北海道にミステリー作家が多いことは、これまでにもたびたび言及されてきましたが、同書は、そのテーマを初めて本格的に追究し、戦前から戦後、現在につながる、北海道出身ミステリー作家80年の系譜を、40人もの作家の紹介と論考で辿っています。

 同書のタイトルが示すとおり、北海道は数多くのミステリー作家を産んでいます。
 江戸川乱歩、横溝正史らを輩出した推理小説雑誌「新青年」(1920年−1950年)で活躍し、日本ミステリーの草創期を支えた水谷隼人や久生十蘭ら函館出身の作家を皮切りに、佐々木譲(夕張市生まれ)、今野敏(三笠市生まれ)、東直己(札幌市生まれ)、京極夏彦(虻田町生まれ)、馳星周(浦河町生まれ)、矢口敦子(函館市生まれ)、佐藤 友哉(千歳市生まれ)ら第一線で活躍する作家達。

 そして、近年のミステリーブームをきっかけに再評価された高城高(函館市生まれ)、佐々木丸美(当別町生まれ)。まさに、「ミステリー作家の宝庫」といえる顔ぶれが揃っています。

 展示室では、これらの作家の新刊本や代表作を手にとってお読みいただけるようになっています。秋の夜長のこの機会にぜひお気に入りのミステリー作家を見つけにいらしてください。
 

2009(平成21)年度 第4期〔平成22年1月5日(火)〜3月31日(水)〕
文人たちの筆跡――当館蔵「色紙」紹介 

 当館が近年収集した色紙を紹介するとともに、当館蔵の貴重な色紙を紹介します。
     

主な展示資料

・近年収集した色紙
中村武羅夫色紙(07年度購入)、船山馨色紙(07年度購入)、森田たま色紙(07年度購入)、石森延男色紙(08年度購入)、高橋揆一郎色紙(08年度受贈)、大野風流色紙(09年度受贈)、中村二恵色紙(09年度受贈)、高安國世色紙(09年度受贈)、向坂一郎色紙(09年度受贈)など

・当館蔵の貴重色紙 
中野北溟色紙(88年度受贈)、栗谷川健一色紙(93年度受贈)、島木健作色紙(00年度購入)、葉山嘉樹色紙(00年度購入) など
 

過去の文学館アーカイブ情報

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